佐原の大祭2022夏祭り NO.8 ”本川岸① 7月16日 小野川川岸通り・忠敬橋 曳き回し” Sawara no Taisai Summer Festival
【本川岸(ほんがし)の山車】
山車制作年…明治15年(1882)
飾物 題…天鈿女命 制作年…文化元年(1804)(戦後大修復) 人形師…鼠屋五兵衛
山車額 題…咲樂(しょうらく) 制作年…大正5年(1916) 揮毫…平田盛胤(神官、国学者)
彫刻 題…仁徳天皇、神功皇后他 制作年…明治14年、明治16~33年
彫工…後藤一重(藤太郎)、小松重太郎(初代光重)
一口メモ:他の山車と異なり天井が神楽殿で天鈿女命が舞う優雅な形を取り入れている。
江戸の人形師鼠屋の銘が御頭内部に確認された。通称おかめさんは現存最古の飾り物と判明。
下座連は、新和下座連です。
【佐原の大祭・夏祭り】
八坂神社の祭礼である夏祭りは、本宿地区を10台の山車が曳き廻されます。
2022年は、3年振りの開催ですが、今年の曳き廻しは、3日間とも各町乱曳きです。
日程:令和4年7月15日(金曜日)から7月17日(日曜日)まで
今回の動画は、本川岸(ほんがし) 7月16日の小野川沿い・川岸通りと忠敬橋付近(短時間)の曳き回しです 。
※歩きながらの撮影があるので手振れの多いシーンがあることをご了承願います。
【曳き廻しとは】
佐原では、山車を動かすことを『曳き廻し』と言います。
この山車の曳き廻しは、長さ約4m、重さ20キログラムほどある『てこ』と呼ばれる2本の長い丸太が重要な役割をしめています。この、てこ棒を山車と山車の車輪の間に差し込み梶をとったり、停止させたりして速度をコントロールします。てこ棒を操るには修練が必要で、佐原のお祭りの『華』となっています。
【小野川沿いの歴史的町並み】
小野川の川岸には当時(江戸時代~明治初期)の面影を残す古い商家などの町並みが残っています。鉄道の開通まで利根川は物流の大動脈であり、商都・佐原は、東北地方からの物資の集散地として栄えました。
【忠敬通り】
伊能忠敬旧宅近くの忠敬(ちゅうけい)橋から東の県道55号線が「忠敬通り」です。地元では親しみを込めて「ちゅうけい」と呼ばれています。佐原の中心街であり、重要伝統的建造物群保存地区になっています。
伊能忠敬(いのう‐ただたか)(1745~1818)江戸後期の地理学者、測量家で通称、勘解由。上総国山辺郡小関村で生まれている。18歳の時に下総佐原の伊能氏の養子となった。50歳で隠居後江戸へ出る。高橋至時(よしとき)に西洋天文学を学び、幕府に願い出て蝦夷をはじめ全国を測量し、わが国最初の実測地図「大日本沿海輿地全図」を完成させました。
【忠敬橋】
忠敬橋は、香取市佐原の中心部小野川と香取街道が交差する地点に架かる橋である。もともと大橋(佐原大橋)と呼ばれていたが、1882年(明治15年)1月に佐原の人々が協力してアーチ型をした橋長8間、幅員3間の石橋に架け替え、「協橋(かなえばし)」と名づけられた。総工費は4,840円20銭8厘。 第二次世界大戦後は交通量の増加に伴い橋梁幅員が狭くなったため、1957年(昭和32年)に1.8mの拡幅を行った。 アーチ型をしためがね橋は町の中心にあったことから佐原のシンボル的存在であったが、自動車交通量の更なる増大や老朽化により1968年(昭和43年)4月にコンクリートの新しい橋に架け替えられ、郷土の偉人伊能忠敬翁から「忠敬橋(ちゅうけいばし)」と名づけられた。以前、県道の交通量が多かったことから忠敬橋の上に忠敬歩道橋が架けられ、小学生は必ずそこを通行しなければならなかったが、大型車の交通が減ったこと、町並みの景観にそぐわなくなったことから撤去され、押しボタン式信号機が設置された。
なお、伊能忠敬の正式な読みは「いのうただたか」であるが、佐原の人は忠敬記念館を「ちゅうけいきねんかん」、忠敬橋を「ちゅうけいばし」というように親しみを込め音読みで「ちゅうけい」と呼ぶことが多い。
【佐原の大祭】
小江戸佐原の一大イベント『佐原の大祭』は、7月10日以降の金曜・土曜・日曜日に行われる八坂神社祇園祭と、10月第2土曜日を中日とする金曜・土曜・日曜日に行われる諏訪神社秋祭りの総称をいい、 関東3大山車祭りの一つと称され、約300年の伝統を有します。
山車は24台あり、夏祭りに10台、秋祭りには14台の山車がそれぞれ曳き廻されます。
日本三大囃子「佐原囃子」の音を町中に響かせながら、小江戸と呼ばれる町並み(国選定重要伝統的建造物群保存地区)の中を家々の軒先をかすめながら進むさまは風情たっぷりで、江戸時代の情景を彷彿とさせます。自慢の山車は、総欅造りの本体に関東彫りの重厚な彫刻が飾り付けられ、上部には江戸・明治期の名人人形師によって制作された高さ4mにも及ぶ大人形などが飾られています。平成16年(2004)2月6日、「佐原の山車行事」が国の重要無形民俗文化財に指定されました。平成28年には佐原の山車行事を含む「山・鉾・屋台行事」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。
#佐原の大祭夏祭り2022大浦三右衛門